1982

1982年(昭和57年)  

・(2月02日)シリアのハマーにて決起したムスリム同胞団をアサド政権が武力鎮圧、死者2万人以上(ハマーの虐殺)
・(2月08日)ホテル・ニュージャパン火災 33人死亡 重軽傷者29人
・(2月09日)日航機、逆噴射で羽田沖墜落 原因は、過度のストレスなどによる心身症によるもの  死者24人 副操縦士が驚いて「機長、何をするんです、やめてください」と

・(2月17日)米のジャズ・ピアニスト セロニアス・モンク(64)、死す
*題材映画「ストレート・ノー・チェイサー」(シャーロット・ズウェリン1988)

・(2月20日)400年前(1582年)のこの日(天正10年1月28日)「天正遣欧少年使節」長崎を出港(1590年(天正18年)帰国)
*題材映画「沈黙 -サイレンス-」(マーティン・スコセッシ2016)

・(3月02日)米のSF作家 フィリップ・K・ディック(53)、死す
*原作映画「ブレードランナー」(リドリー・スコット1982)、「トータル・リコール」(ポール・バーホーベン1990)、「バルジョーでいこう!」(ジェローム・ボワヴァン1992)、「スクリーマーズ」(クリスチャン・デュゲイ1995)、「クローン」(ゲイリー・フレダー2001)、「マイノリティ・リポート」(スティーヴン・スピルバーグ2002)、「ペイチェック 消された記憶」(ジョン・ウー2003)、「スキャナー・ダークリー」(リチャード・リンクレイター2006)、「NEXT -ネクスト-」(リー・タマホリ2007)、「アジャストメント」(ジョージ・ノルフィ2011)、「トータル・リコール」(レン・ワイズマン2012)、「ブレードランナー 2049」(ドゥニ・ビルヌーブ2017)

・(3月19日)100年前(1882年)のこの日、スペイン・カタルーニャ・バルセロナのサグラダ・ファミリア(聖家族 カトリック教会のバシリカ(教会堂))着工 翌年、2代目建築家アントニ・ガウディ(1926年死す)着任 ガウディ没後100年の2026年に完成すると発表されている
*題材映画「創造と神秘のサグラダ・ファミリア」(ステファン・ハウプト 2012)
・カタルーニャ地方のバルセロナでモデルニスモ(Modernismo)(スペイン カタルーニャ版モダニズム(アール・ヌーボー))が19世紀末から20世紀初頭に流行

・(4月02日)アルゼンチンと英国 フォークランド(マルビナス)諸島紛争 サッチャーの強硬姿勢は支持率を伸ばし総選挙で勝利 より保守的かつ急進的な経済改革の断行へ
 1984~85年イギリス炭坑ストライキ勃発も全国炭坑労働組合(NUM)決定的に敗北
*関連映画「ブラス!」(マーク・ハーマン 1996)、「トレインスポッティング」(ダニー・ボイル 1996)、「フル・モンティ」(ピーター・カッタネ1997)、「リトル・ダンサー」(スティーブン・ダルドリー2000)、「ステイト・オブ・ウォー(火に照らされて)」(トリスタン・バウアー2005)、「パレードへようこそ」(マシュー・ウォーカス 2014)

・(4月19日)100年前(1882年)のこの日、英の自然科学者 チャールズ・ダーウイン(73)、死す 「ビーグル号航海記」(1839年)「種の起源」(1859年)を著す
*題材映画「クリエーション」(ジョン・アミエル2009)
・(5月00日)ナイロビ宣言 国連環境計画(UNEP)の特別総会 参加130ヶ国 公害輸出、核廃棄物の海洋廃棄、フロンガスによるオゾン層の破壊等の問題を提起
・(5月28日)ローマ法王ヨハネ・パウロ2世がイギリス訪問 カトリック教会とイングランド国教会が450年ぶりに和解
・(6月06日)イスラエル、レバノン侵攻 アラファト率いるPLO、チュニジアへ追放される 米英仏伊の多国籍軍駐留
*題材映画「戦場でワルツを」(アニメーション アリ・フォルマン2008)、「レバノン」(サミュエル・マオス2009)
・(6月11日)「E.T.」(スティーヴン・スピルバーグ )公開 大阪市東成区今里の桑原商会(現KUWAHARA BIKE WORKS)製のBMX(バイシクルモトクロス)用の自転車 空を飛ぶ
・(6月13日)1982FIFA W杯(第12回)スペイン大会開幕 優勝:イタリア 準優勝:西ドイツ 得点王・MVP:ロッシ 日本:アジア地区予選敗退

・(6月10日)ドイツの映画監督 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー(37)、コカインの過剰摂取により死す
*監督作品「出稼ぎ野郎」「悪の神々」(1969)、「ぺトラ・フォン・カントの苦い涙」(1972)、「マルタ」「不安と魂」(1973)、「キュスター小母さんの昇天」(1974)、「自由の代償」(1975)、「マリア・ブラウンの結婚」(1979)、「リリー・マルレーン」(1980)、「ローラ」(1981)、「ベロニカ・フォスのあこがれ」「ケレル」「666号室」(1982)、「焼け石に水」(2000)他
*題材映画「少しの愛だけでなく」(ハンス・ギュンター・プフラウム1992)

・(6月21日)400年前のこの日(安土桃山時代 天正10年6月2日)、織田信長(47)、本能寺で自害 家臣明智光秀、主君信長と後継者の信忠(25)に対しクーデター(本能寺の変)
*題材映画「織田信長」(マキノ正博1940)、「紅顔の若武者 織田信長」「風雲児 織田信長」(河野寿一1955.1959)、「若き日の信長」(森一生1959)、「敵は本能寺にあり」(大曾根辰穂1960)

・(6月29日)米の映画監督 ヘンリー・キング(96)、死す
*監督作品「シカゴ」「世紀の楽団」(1938)、「聖処女」(1943)、「ウィルソン」(1944)、「頭上の敵機」(1949)、「愛欲の十字路」(1951)、「キリマンジェロの雪」「人生模様」(1952)、「慕情」「野生の女」(1955)、「回転木馬」(1956)、「陽はまた昇る」(1957)、「悲愁」(1959)、「夜は帰って来ない」(1961)他

・(6月00日)第2回国連軍縮特別総会で、長崎被爆者の山口仙二が、原爆の熱線で肉をえぐられた自分の写真を掲げ、「ノーモアヒロシマ、ナガサキ、ノーモア・ウオー、ノーモアヒバクシャ!」と
・(7月23日)国際捕鯨委員会 1986年からの商業捕鯨全面禁止案を採択 日本、ノルウェイ、ペルー、ソ連が異議申し立て
・(7月26日)文部省の「侵略」「南京虐殺」の歴史教科書記述書き直し指示が、日中韓の外交問題に発展(第一次教科書問題)中国政府が正式に抗議表明 文部省、アジア諸国との友好推進の配慮を求める新検定基準(近隣諸国条項)を明示(11月24日)
・(9月14日)モナコ公国のグレース・ケリー大公妃(52)が自動車事故死
*題材映画「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札 」(オリヴィエ・ダアン20104)

・(10月28日)伊の映画監督 ヴァレリオ・ズルリーニ(56)、死す
*監督作品「激しい季節」(1959)、「鞄を持った女」(1961)、「家族日誌」(1962)、「国境は燃えている」(1965)、「高校教師」(1972)、「タタール人の砂漠」(1976)他

・(11月00日)三浦知良(15)、私立静岡学園高校を8ヵ月で中退しブラジルに単身渡航、CAジュベントスへ留学(12月)その後、ブラジル中のクラブを渡り歩く

・「台湾ニューシネマ」(新電影)の旗手 楊德昌(エドワード・ヤン 2007年6月29日死す59歳)新人監督4人によるオムニバス映画「光陰的故事」の第2話「指望」で監督デビュー
 翌年(1983年)には、中国広東省出身の台湾の映画監督、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)の自伝的4部作の第1作「風櫃の少年」製作
*題材映画「台湾新電影時代」(シエ・チンリン2014)
*(楊德昌エドワード・ヤン)「光陰的故事 第2話「指望」」(1982)、「海辺の一日」(1983)、「台北ストーリー」(1985)、「恐怖分子」(1986)、「牯嶺街少年殺人事件」(1991)、「エドワード・ヤンの恋愛時代」(1994)、「カップルズ」(1996)、「ヤンヤン 夏の想い出」(2000)
*(侯孝賢ホウ・シャオシェン)「風櫃の少年」(1983)、「冬冬の夏休み」(1984)、「童年往事 時の流れ」(1985)、「恋恋風塵」(1987)、「悲情城市」(1989)、「戯夢人生」(1993)、「好男好女」(1995)、「ミレニアム・マンボ」(2001)、「百年恋歌」(2005)、「黒衣の刺客」(2015)他

・新進の映画監督9人(石井聰互・井筒和幸・池田敏春・大森一樹・黒沢清・相米慎二・高橋伴明・根岸吉太郎・長谷川和彦)が映画製作会社、ディレクターズ・カンパニーを設立
*製作映画「人魚伝説」(池田敏春1984)、「逆噴射家族」(石井聰互1984)、「台風クラブ」「光る女」(相米慎二1985.1987)、「ドレミファ娘の血は騒ぐ」「スウィートホーム」(黒沢清1985.1989)、「ウホッホ探検隊」(根岸吉太郎1986)、「犬死にせしもの」(井筒和幸1986)、「DOOR」(高橋伴明1986)、「危ない話」(井筒和幸、黒沢清、高橋伴明1989)、「東方見聞録」(井筒和幸1992 説楽りさ子デビュー作 製作費10億円の大作 撮影中に死亡事故があり劇場公開が中止に これがもとで倒産廃業)、「死んでもいい」(石井隆1992 撮影途中の倒産の為、キティ・フィルムが引き継ぐ)

・第39回ヴェネツィア映画祭金獅子賞「ことの次第」(ヴィム・ヴェンダース)
・第35回カンヌ映画祭パルム・ドール「ミッシング」(コスタ・ガヴラス)、「路」(ユルマズ・ギュネイ)
・第33回ベルリン映画祭金熊賞「Ascendancy」(エドワード・ベネット)、「La colmena」( マリオ・カムス)
・第56回キネマ旬報ベストワン「蒲田行進曲」(深作欣二)、「E.T.」(スティーヴン・スピルバーグ)
・第55回アカデミー作品賞「ガンジー」(リチャード・アッテンボロー)、外国語映画賞「Volver a empezar」(ホセ・ルイス・ガルシ)
・第24回グラミー賞最優秀アルバム賞「Double Fantasy」(ジョン・レノン&オノ・ヨーコ)
・ガブリエル・ガルシア・マルケス(コロンビアの作家)がノーベル文学賞受賞
・アルバ・ライマル・ミュルダール(スウェーデンの外交官)とアルフォン・ガルシア・ロブレス(メキシコの外交官)がノーベル平和賞受賞