1985

1985年(昭和60年)  

・(1月15日)'85ラグビー日本選手権 新日鉄釜石VS.同志社大学 6万人を超す大観衆で埋まる国立競技場 病院から直行した松尾雄治率いる新日鉄釜石 日本選手権7連覇を達成 
・(1月20日)100年前(1885年)のこの日、日布(ハワイ王国)移民条約が結ばれ、政府が斡旋した最初の移民946人が、東京市号でハワイに渡り、人身売買に類似した過酷な奴隷的労働に従事する
*題材映画「ピクチャー・ブライド」(カヨ・マタノ・ハッタ1995)、「442日系部隊 アメリカ史上最強の陸軍」(すずきじゅんいち2010)、「Go For Broke!ハワイ日系二世の記憶」(松本裕之2012)
・(1月26日)大阪吹田市で広域暴力団山口組の竹中正久組長ら3人射殺され一和会との抗争激化
*題材映画「激動の1750日」(中島貞夫1990)

・(3月11日)ソ連でゴルバチョフが共産党書記長に(初代大統領への就任は、1990年3月)ペレストロイカ(改革・再編)、グラスノスチ(情報公開)と新思考外交により東西冷戦構造は、根底的に流動化する

・(3月28日)ベラルーシ出身(東欧系ユダヤ人)の仏の画家、別名「愛の画家」マルク・シャガール(97)、死す 1941年ナチスの迫害を逃れ米に亡命、1947年パリに戻る
*題材映画「シャガール ロシアとロバとその他のものに」(フランソワ・レビ・クエンツ2003)

・(4月17日)甲子園での阪神vs巨人7回裏 槙原の6球の間に、3番バース、4番掛布、5番岡田がバックスクリーン3連発

・(3月31日)ドイツの作曲家 ヨハン・ゼバスティアン・バッハ(65)、生誕300年
*題材映画「アンナ・マクダレーナ・バッハの年代記」(ジャン=マリー・ストローブ、ダニエル・ユイレ1967)
・(5月08日)「過去に目を閉ざすものは、結局のところ現在にも盲目となる 非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすい」と西ドイツのワイツゼッカー大統領 ドイツ降伏40周年記念講演「荒れ野の40年」にて
・(5月08日)指紋押捺を拒否した川崎市の李相隅が、外国人登録令違反で逮捕 韓国側から指紋押捺制度の早期撤廃要求
・(5月17日)北海道夕張市の三菱石炭鉱業南大夕張鉱業所の坑内でガス爆発 死者52人、負傷者24人の大惨事に
・(5月18日)父母何れかが日本人ならば日本国籍を認める国籍法・戸籍法改正案が成立
・(5月22日)100年前(1885年)のこの日、仏の小説家 ヴィクトル・ユーゴー(83)、死す
*原作映画「リュイ・ブラース」(ピエール・ビヨン1947)、「ノートルダムのせむし男」(ジャン・ドラノワ1956)、「レ・ミゼラブル」(ジャン=ポール・ル・シャノワ1957)、「レ・ミゼラブル」(クロード・ルルーシュ1995)、「ノートルダムの鐘」(ゲイリー・トルースデール、カーク・ワイズ1996ディズニーアニメ)、「レ・ミゼラブル」(ビレ・アウグスト1998)、「レ・ミゼラブル」(トム・フーパー2012)他

・(5月29日)ベルギー、ブリュッセルのヘイゼル・スタジアムでのUEFAチャンピオンズカップ決勝のリヴァプール(イングランド)対ユヴェントス(イタリア)の試合前にサポーター同士の衝突で死者39人の惨劇(ヘイゼルの悲劇)
・(6月00日)ザイルで繋がれた英の登山家2人、アンデス山中で宙吊りとなったジョー・シンプソン、その重みに耐えかね、生還の為にそのザイルを切断せざるを得なかったサイモン・イェーツ、しかし、クレバスに転落したジョーも奇跡的に生還する 原作「死のクレバス」(ジョー・シンプソン)
*題材映画「運命を分けたザイル」(ケヴィン・マクドナルド2005)
・(7月10日)フランスの情報機関DGSEが、核実験の抗議に向かうグリーンピースの活動船を爆破、沈没、死者1人(レインボー・ウォーリア号事件)
・(7月13日)欧米のロックスターたちがアフリカ飢餓難民救済を呼びかけた「1億人の飢餓を救う」をスローガンにコンサート「バンド・エイド」を開催 提唱者はイギリスのバンド、ウルトラヴォックスのミッジ・ユーロとアイルランドのバンド、ブームタウン・ラッツのリーダー、ボブ・ゲルドフ 20世紀最大のチャリティー・コンサートに

・(7月03日)映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(ロバート・ゼメキス)公開(デロリアン・DMC-12を改造してドクが開発したタイムマシンの実験を10月26日1時20分に行う)その後、「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2」「バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3」(ロバート・ゼメキス 1989 1990年)の2つの続編が製作された

・(7月20日)「宝島」に影響を受け 世界初のダイビング専門店Mel’s Aqua Shopを開き フロリダに移住した米のトレジャーハンター メル・フィッシャーのチーム 1622年に沈没したスペインのガレオン船 ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャの財宝を発見「Today's the Day」と

・(8月12日)日航ジャンボ機JAL123便が群馬県御巣鷹山に墜落 4人救助、520人死亡 複数の目撃証言が寄せられていたにも関わらず警察と自衛隊との意見の相違!等から墜落地点特定まで16時間かかる また、事故の全容は明らかになっているとは言えない
*題材映画「御巣鷹山」(渡辺文樹2006)、「クライマーズ・ハイ」(原田眞人2008)、「沈まぬ太陽」(若松節朗2009)

・(8月15日)南京大虐殺記念館(侵華日軍南京大屠殺遇難同胞記念館)、抗日戦争終結40周年の一環としてオープン 各国語で“犠牲者300000”を強調している「南京大虐殺論争」が今でもある
*題材映画「戦争と人間 第三部 完結編」(山本薩夫1973)、「南京1937」(呉子牛1998)、「黒い太陽 南京」(ムー・トンフェイ1995)、「南京」(ビル・グッテンタグ2007)、「南京 引き裂かれた記憶」(武田倫和2007)、「チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道」(ロジャー・スポティスウッド2008)、「南京の真実 第一部 七人の死刑囚」(水島総2008)、「南京!南京!」(陸川2009)、「ジョン・ラーベ」(フローリアン・ガレンベルガー2009)、「金陵十三鎩」(チャン・イーモウ2011)
・(9月01日)海洋地質学者ロバート・バラード率いるウッズホール海洋研究所およびフランス海洋探査協会の調査団が海底3650mで、1912年4月14日に沈没したタイタニックを発見
・(9月22日)G5プラザ合意 翌日ドル暴落 日本は、円高不況を経てバブル景気へ

・(10月10日)米の映画監督・俳優 オーソン・ウェルズ(70)、死す
*監督作品「市民ケーン」(1941)、「偉大なるアンバーソン家の人々」(1942)、「上海から来た女」(1947)、「マクベス」(1948)、「オセロ」(1952)、「黒い罠」(1958)、「審判」(1963)、「フォルスタッフ」(1966)、「フェイク」(1974)他

・(10月20日)映画監督 浦山桐郎(55)、死す
*監督作品「キューポラのある街」(1962)、「非行少女」(1963)、「私が棄てた女」(1969)、「青春の門」(1975)、「龍の子太郎」(1979)、「太陽の子 てだのふあ」(1980)、「暗室」(1983)、「夢千代日記」(1985)

・山田 詠美、「ベッドタイムアイズ」でデビュー(文藝賞受賞)
*原作映画「ベッドタイムアイズ」(神代辰巳 1987)、「ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー」(小原宏裕 1988)、「ぼくは勉強ができない」(山本泰彦1996)、「シュガー&スパイス 風味絶佳」(中江功2006)

・(11月13日)コロンビアのネバドデルルイス火山噴火 2万5千人が火砕流で死亡
・言論の自由(そして報道の自由)の擁護を目的に、フランスの元ラジオ局記者ロベール・メナールが非政府組織「国境なき記者団」を創設 2002年以降「世界報道自由ランキング」を毎年発行 2006年11月には「インターネットの敵」13ヶ国を発表
・(12月22日)「第30回有馬記念」昨年の皐月賞、日本ダービー、菊花賞、有馬記念を この年 天皇賞、ジャパンカップを制した「皇帝」シンボリルドルフ 2年連続有馬記念制覇「G1 7冠」を達成(歴代で2頭のみ)もう一頭は、ディープインパクト(2006年)

・今年の新語は、「分衆」、流行語は、「イッキ!イッキ!」
・第42回ヴェネツィア映画祭金獅子賞「さすらう女」(アニエス・ヴァルダ)
・第38回カンヌ映画祭パルム・ドール「パパは、出張中!」(エミール・クストリッツァ)
・第36回ベルリン映画祭金熊賞「Stammheim 」(ラインハルト・ハウフ)
・第59回キネマ旬報ベストワン「それから」(森田芳光)、「アマデウス」(ミロス・フォアマン)
・第58回アカデミー作品賞「愛と哀しみの果て」(シドニー・ポラック)、外国語映画賞「オフィシャル・ストーリー」(ルイス・プエンソ)
・第27回グラミー賞最優秀アルバム賞「Can’t Slow Down(オール・ナイト・ロング)」(ライオネル・リッチー)
・クロード・シモン(仏の作家)がノーベル文学賞受賞
・核戦争防止国際医師会議(IPPNW)がノーベル平和賞受賞