1996

1996年(平成8年) 

・(1月07日)「芸術は爆発だ」の岡本太郎(84)、死す

・(1月30日)HIV感染を理由に引退していたマジック・ジョンソンがNBAに復帰
・(2月14日)中国とベトナムを結ぶ大動脈、北京~ハノイ間の国際列車が17年ぶりに再開
・(2月14日)将棋棋士 羽生善治(25)、竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖の七冠独占達成

・(2月12日)小説家 司馬遼太郎(72)死す
*原作映画「恋をするより得をしろ」(春原政久1961)、「新撰組血風録 近藤勇」(小沢茂弘1963)、「忍者秘帳 梟の城」(工藤栄一1963)、「風の武士」(加藤泰1964)、「暗殺」「梟の城 owl’s castel」(篠田正浩1964.1999)、「城取り」(舛田利雄1965)、「燃えよ剣」(市村泰一1966)、「尻啖え孫市」(三隅研次1969)、「御法度」(大島渚1999)

・(2月16日)輸入血液製剤でHIV(エイズウイルス)に感染した血友病患者「責任を認め生きる保証を」に、菅直人厚相が厚生省を代表して「厚生省を代表して、心からおわび申し上げます」と謝罪 患者と家族が国と製薬会社に損害賠償を求めていた東京HIV訴訟が、東京地裁で和解(3月29日)

・(3月03日)仏の作家・映画監督 マルグリット・デュラス(81)、死す
*題材映画「デュラス 愛の最終章」(ジョゼ・ダヤン2002)
*原作映画「海の壁」(ルネ・クレマン1957)、「二十四時間の情事」(アラン・レネ1959)、「雨のしのび逢い」(ピーター・ブルック1960)、「インディア・ソング」(監督も1975)、「愛人/ラマン」(ジャン=ジャック・アノー1992)他
・(3月13日)ポーランドの映画監督 クシシュトフ・キェシロフスキ(54)、死す 晩年はフランスでも活動
*監督作品「傷跡」(1976)、「アマチュア」(1979)、「偶然」(1981)「デカローグ」(1988)、「ふたりのベロニカ」(1991)、「トリコロール/青の愛」(1993)、「トリコロール/白の愛」「トリコロール/赤の愛」(1994)等
・(3月15日)「セルロイド・クローゼット」(ロブ・エプスタイン、ジェフリー・フリードマン )、公開 ハリウッドの映画史において、性的少数者/LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)はどのように描かれてきたのかを検証するドキュメンタリー
・(3月31日)globe 1stアルバム「globe」発表

・(3月17日)仏の映画監督 ルネ・クレマン(82)、死す
*監督作品「鉄路の闘い」(1945)、「鉄格子の彼方」(1949)、「禁じられた遊び」(1952)、「しのび逢い」(1954)、「居酒屋」(1956)、「太陽がいっぱい」(1960)、「パリは燃えているか」(1966)、「雨の訪問者」(1969)他

・(3月23日)台湾初の総統選挙に対して中国が軍事威嚇を行った際、米軍は空母2隻をはじめとする最大級の軍事力を台湾周辺に投入 李登輝が当選

・(4月01日)明治以来、ハンセン病患者に対する強制的な隔離を生んだ悪法を廃止する「らい予防法の廃止に関する法律」が施行
*関連映画「小島の春」(豊田四郎1940)、「私が棄てた女」(浦山桐郎1969)、「あつい壁」「新・あつい壁」(中山節夫1970.2007)、「砂の器」(野村芳太郎1974)、「愛する」(熊井啓1997)、「風の舞~闇を拓く光の詩~」(宮崎信恵2003)、「ふたたび swing me again」(塩屋俊2010)、「61ha絆」(野澤和之2011)、「もういいかい ハンセン病と三つの法律」(高橋一郎2012)

・(4月02日)北海道日高支庁平取町の二風谷ダム 「アイヌ民族の聖地を奪う」と、土地を強制収容された2人(萱野茂と貝澤正)が取り消しを求め行政訴訟(二風谷ダム建設差し止め訴訟)
・(4月12日)沖縄・米軍普天間飛行場など11施設の5年ないし7年以内に全面返還(移設条件付き返還、多くが、沖縄県内への移設)で日米が合意(しかし、進まず) 日本全体の0.6%に過ぎない沖縄県に、在日米軍専用施設の75%が集中する沖縄の過重な状況はまったく変わらず
・(4月00日)「21世紀に向けての同盟」と題された「日米安保共同宣言」に橋本首相とクリントン大統領が署名 冷戦後の安保の役割を再定義 また、在日米軍駐留経費特別協定が発効(「思いやり予算」の制度化)
・(4月28日)オーストラリア、タスマニア州ポートアーサーで死者35人、負傷者15人の無差別乱射事件「ポートアーサー事件」仮釈放なしの35回の終身刑に
*関連映画「ニトラム」(ジャスティン・カーゼル2021)
・(6月15日)100年前(1896年)のこの日、「明治三陸地震」発生 大津波が発生し、死者、行方不明者21959人の大惨事に

・(6月14日)松竹歌劇団(SKD)解散

・(6月15日)米のジャズ歌手「Lady Ella」エラ・フィッツジェラルド(79)、死す
*出演映画「俺の墓標は立てるな」(フィリップ・リーコック1960)、「セントルイス・ブルース」(アレン・レイスナー1961)、「皆殺しのトランペット」(ジャック・ウェッブ1963)他

・(7月20日)五輪(第26回)開幕・パラリンピック(第10回)アトランタ大会 五輪体操女王は、リリア・ポドコパエワ(ウクライナ)、新体操女王は、エカテリーナ・セレブリアンスカヤ(ウクライナ)

・(8月08日)写真家・探検家・詩人 星野道夫(43)ロシア カムチャツカ半島南部のクリル湖畔にて ヒグマの食害に遭い死去


・(9月23日)漫画家 藤子・F・不二雄(62)、死す 藤子不二雄Ⓐ とともに “ 藤子不二雄 ” としてコンビを組み 数多くの作品を発表 代表作は「ドラえもん」「パーマン」「オバケのQ太郎」「キテレツ大百科」「エスパー魔美」など

・(9月29日)小説家 遠藤 周作(73)、死す
*原作映画「日本の青春」(小林正樹1968)、「私が棄てた女 」(浦山桐郎1969)、「沈黙 SILENCE」(篠田正浩1971)、「海と毒薬」「深い河」「愛する 」(熊井啓1986.1995.1997)、「妖女の時代」(長崎俊一1988)、「沈黙 -サイレンス-」(マーティン・スコセッシ2016)

・(10月31日)仏の映画監督 マルセル・カルネ(90)、死す
*監督作品「霧の波止場」(1938)、「天井桟敷の人々」(1945)、「港のマリィ」(1949)、「愛人ジュリエット」(1950)、「嘆きのテレーズ」(1952)、「われら巴里っ子」(1954)、「危険な曲がり角」(1958)、「若い狼たち」(1967)他

・(11月01日)衛星テレビ局 アルジャジーラ( الجزيرة‎)カタール・ドーハにてカタール政府の支援のもと設立「あらゆる観点を取り上げているだけ」とする放送姿勢には批判も
・米の作家 ニコラス・スパークス、「きみに読む物語」発表
*原作映画「メッセージ・イン・ア・ボトル」(ルイス・マンドーキ1999)、「ウォーク・トゥ・リメンバー」(マダム・ジャンクマン2003)、「きみに読む物語」(ニック・カサヴェテス2005)、「最後の初恋」(ジョージ・C・ウルフ2008)、「ラスト・ソング」(ジュリー・アン・ロビンソン2010)、「親愛なるきみへ」「セイフ ヘイヴン」(ラッセ・ハルストレム2011.2013)、「一枚のめぐり逢い」(スコット・ヒックス2012)、「かけがえのない人」(マイケル・ホフマン2015)、「きみがくれた物語」(ロス・カッツ 2016)
・(12月06日)南モンゴル(中国内蒙古自治区)の分離運動独立運動家で南モンゴル民主連盟代表のハダが国家分裂罪と間諜罪により15年の刑でウラーンハダ市の内モンゴル第四刑務所に収監
・(12月17日)ペルーの首都リマの日本大使公邸を左翼ゲリラが襲撃、在留邦人ら600人監禁(1997年4月22日)ペルー軍の特殊部隊が日本大使公邸に突入、127日ぶりに人質解放 フジモリ大統領「ほかにとる手段はなかった 私が突入を決めた」と

・AFI(アメリカ映画協会)が「50人の最も偉大なアメリカ映画の伝説」として女優/男優BEST50を発表
*女優BEST25

*男優BEST25

・今年の漢字は、「食」、流行語大賞は、「自分で自分をほめたい」「友愛/排除の論理」「メークドラマ」
・第53回ヴェネツィア映画祭金獅子賞「マイケル・コリンズ」(ニール・ジョーダン)
・第49回カンヌ映画祭パルム・ドール「秘密と嘘」(マイク・リー )
・第47回ベルリン映画祭金熊賞「ラリー・フリント」(ミロシュ・フォアマン)
・第70回キネマ旬報ベストワン「Shall we ダンス?」(周防正行)、「イル・ポスティーノ」(マイケル・ラドフォード)
・第69回アカデミー作品賞「イングリッシュ・ペイシェント」(アンソニー・ミンゲラ)、外国語映画賞「コーリャ 愛のプハラ」(ヤン・スヴェラーク)
・第38回グラミー賞最優秀アルバム賞「Jagged Little Pill」(アラニス・モリセット)
・ヴィスワヴァ・シンボルスカ(ポーランドの詩人)がノーベル文学賞受賞
・カルロス・フィリペ・シメネス・ベロ(東テイモールの司教)とジョゼ・ラモス=ホルタ(東テイモールの政治家)がノーベル平和賞受賞