1940

~1940年(昭和15年)

・スペイン人民政府(第2共和政)、元陸軍参謀総長フランコ率いる右派反乱軍との「スペイン内戦」(1936年7月17日~1939年4月1日)に敗れ、メキシコに「スペイン共和国亡命政府」樹立(1939年~スペインが民主化に舵を切る1976年まで存続)
 フランコ反乱軍をファシズム陣営のドイツ、イタリアが支持し、人民戦線をソ連、メキシコおよび各国の「国際旅団(外国人義勇兵)」が支援した 英及び(仏人民政府崩壊後の)仏はファシズムに対して宥和政策をとり中立を選ぶ 内戦後フランコは、特に自治権を求めて人民政府側に就いたバスクとカタルーニャに対して激しい弾圧
*題材映画「スペインの大地」(ヨリス・イヴェンス1937)、「希望 テルエルの山々」(アンドレ・マルロー1939)、「誰がために鐘は鳴る」(サム・ウッド1943)、「ようこそマーシャルさん」(ルイス・ガルシア・ベルランガ1953)、「日曜日には鼠を殺せ」(フレッド・ジンネマン1964)、「戦争は終わった」(アラン・レネ1965)、「ミス・ブロディの青春」(ロナルド・ニーム1969)、「ミツバチのささやき」(ビクトル・エリセ1973)、「歌姫カルメーラ」(カルロス・サウラ1990)、「ベル・エポック」(フェルナンド・トルエバ1992)、「大地と自由」(ケン・ローチ1995)、「ロルカ、暗殺の丘」(エンリケ・セレソ1997)、「美しき虜」(フェルナンド・トルエバ1998)、「蝶の舌」(ホセ・ルイス・クエルダ1999)、「デビルズ・バックボーン」「パンズ・ラ ビリンス」(ギレルモ・デル・トロ2001.2006)、「ブラック・ブレッド」(アグスティ・ビリャロンガ2010)、「ペーパーバード 幸せは翼にのって」(エミリオ・アラゴン2010)、「天国へのビザ」(メキシコ)2010)、「スリーピング・ボイス~沈黙の叫び~」(ベニト・サンブラノ2011)

・ソ連、独裁化したヨシフ・スターリン、1936年~1939年にかけて一般党員や民衆にまで及ぶ大規模な政治弾圧(大粛清)を行う 犠牲者数は、450万人に上るとされる
*関連映画「鏡」(アンドレイ・タルコフスキー1975)、「太陽に灼かれて」「戦火のナージャ」「遥かなる勝利へ」(ニキータ・ミハルコフ1994.2010.2011)、「フルスタリョフ、車を!」(アレクセイ・ゲルマン1998)、「粛清裁判」「国葬」(セルゲイ・ロズ二ツァ2018.2019)

・(1938年3月13日)ナチスドイツがオーストリアを(ドイツの一州、オストマルク州として)併合「アンシュルツ(=併合の意)」5月にはヒトラーがイタリア訪問、「ベルリン・ローマ枢軸」(鋼鉄協約)締結 
 ハンガリー王国で1939年にファシズム政党、矢十字党が成立(ナチスドイツの支援を得て1944年10月15日から1945年1月までハンガリーを統治)
*関連映画「菩提樹」「続・菩提樹(ヴォルフガング・リーベンアイナー1956.1958)、「サウンド・オブ・ミュージック」(ロバート・ワイズ1965)、「だれのものでもないチェレ」(ラースロー・ラノーディ1976)、「ジュリア」(フレッド・ジンネマン1977)、「ミュージックボックス」(コスタ=ガヴラス1989)、「暗い日曜日」(ロルフ・シューベル1999)、「名もなき生涯」( テレンス・マリック2019)

・(1938年7月06日)「エビアン会議」「judenrein(ユダヤ人一掃)」を企てるナチスドイツのユダヤ人迫害は厳しさを増していきユダヤ人の海外移住が急増 問題解決のために米のルーズベルト大統領が呼びかけたエビアン会議でも欧米諸国のユダヤ難民に対する冷淡な姿勢は変わらず 各国がユダヤ難民を積極的に受け入れなかったことがホロコースト犠牲者の増大につながる
・(1938年9月29日)チェコスロバキアのズデーテン地方帰属問題について英・仏・伊・独がミュンヘン会議 英・仏はドイツへの帰属を認める(ミュンヘン協定 この英・仏の対ナチス宥和政策は後年強く批判される)チェコスロバキアはナチス主導のもとドイツ、ハンガリー、ポーランドによって分割される(チェコスロバキア解体1939年3月15日)その後ロンドンにベネシュを首班とするチェコスロバキア共和国亡命政府成立
・(1938年11月09日)ナチス政権による反ユダヤ主義官製暴動「水晶の夜」ドイツ各地で177のシナゴーグなどを次々と襲撃・放火 以降ユダヤ人の立場は大幅に悪化し後に起こるホロコーストへの転換点の一つに

・(1939年3月02日)ナチスとバチカンの間の「政教条約(コンコルダート)」締結に大きな貢献をした教皇庁のパチェッリ司祭が、ローマ教皇に選出され「ピウス12世」を名乗る ピウス12世がユダヤ人迫害に対して、はっきりと非難しなかったことは、戦後厳しく非難される 一方、ユダヤ人を保護したカトリック聖職者は多くいたが、バチカンが公然とナチスを非難することはなくホロコーストに対しては「沈黙と無関心」を守った
・(1939年3月14日)英国人 ニコラス・ウィントン、チェコのユダヤ人の子どもたち669人をイギリスに脱出させる(チェコ・キンダートランスポート 英政府はドイツ・キンダートランスポートを実施)
*題材映画「みんな私の愛する子ども」「愛の力 ニコラス・ウィントン」「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」(マテイ・ミナーチ1999.2002.2011)
・(1939年4月07日)ムソリーニのイタリアが「アルバニア侵攻」、ギリシャへ侵攻(1940年10月28日)「ギリシャ・イタリア戦争」するも撃破され、その後、イギリスとドイツ(ドイツはソ連侵攻を延期して)が介入し「ギリシャの戦い」、結果、イギリスは撤退し、ギリシャはドイツ、イタリア、ブルガリア3国で分割占領される 占領時、ギリシャは経済搾取され、厳しい冬に見舞われた1941年~1942年には30万人が餓死する 占領下、抵抗運動は、共産党系のELAS(民族解放人民軍)と反共パルチザンのEDES(民族協和ギリシャ連盟)二分される
・(1939年05月00日)「セント・ルイス号事件」ユダヤ難民を乗せドイツからキューバに到着するも米を目前にヨーロッパに戻らざるをえず ユダヤ難民に対する欧米の冷淡さを象徴する事件
 ユダヤ難民のパレスチナ不法入国を厳しく制限するイギリスは、地中海などで難民船をきびしく取り締まり多くはボートピープルに(時に襲撃事件も起こす タイガーヒル号事件等)たどり着いたユダヤ難民は収容所に収監される 失望したシオニスト・ユダヤ人たちは、以降英の“植民地政策”と手を切り非合法活動をもってパレスチナ入国を目指す
*題材映画「さすらいの航海」(スチュアート・ローゼンバーグ1976)

・(1939年8月23日)秘密条項がある独ソ不可侵条約締結 ドイツ軍がポーランドに侵攻し、第二次世界大戦勃発(9月1日)英仏がドイツに宣戦布告(9月3日)ソ連軍がポーランドに侵攻(9月17日)独ソ両国の侵攻を受けたポーランド第2共和国は、パリで「ポーランド亡命政府」樹立(9月30日)(1990年のワレサ政権(第3共和国)成立まで続く)
 その後、ポーランド国内では、抗ナチの抵抗組織「国内軍」と亡命政府指導下の「ポーランド地下国家」が連携して武装抵抗運動を展開 第2次大戦中、ポーランド人の犠牲者は600万人(270万人のポーランド系ユダヤ人を含む)を超える 1940年の春~夏に「カチンの森事件」
 ポーランドやチェコスロバキアに少数民族として居住するドイツ系住民は、自警団なる武装組織(「第五列」として)を組み、ナチスドイツによるチェコスロバキア解体やポーランド侵攻を支援し、数々の残虐行為を働く(戦後のドイツ系住民の強制追放の原因となる)
*題材映画「海外特派員」(アルフレッド・ヒッチコック1940)、「生きるべきか死ぬべきか」(エルンスト・ルビッチ1942)、「賞金首」(ポリス・バルネット1942)、「凱旋門」(ルイス・マイルストーン1948)、「世代」「地下水道」「灰とダイヤモンド」「カチンの森」(アンジェイ・ワイダ1954.1956.1958.2007)、「夜の第三部分」(アンジェイ・ズラウスキー1972)、「メル・ブルックスの大脱走」(アラン・ジョンソン1983)、「マイ・リトル・ガーデン」(ソーレン・クラーク・ヤコブセン2000)、「戦場のピアニスト」(ロマン・ポランスキー2002)

・(1939年9月01日)ヒトラー、「民族の血を純粋に保つ」とするナチズム思想に基づく「不治の患者」に対する安楽死政策「T4作戦」の秘密命令書を発令 「障害者」(乳幼児も含む)らは、「灰色のバス」に乗せられ「処分場」に送られた 1941年8月に中止指令が出されるも、その後も「生きるに値しない命の根絶」は、その対象を広げ実施される
 精神病者や遺伝病者のほか、労働能力の欠如、脱走や反抗、不潔、同性愛者、労働忌避者、ジプシー また、刑の執行中の「反社会的分子」「劣等人種」「東方労働者」さらには、登校拒否児童、夜尿症児、てんかん患者、(極度の近視を含む)身体障害者、ソ連軍捕虜、エホバの証人の信者等、20万人を超す人々が犠牲に

・「大西洋海戦」1939年のヨーロッパでの戦争勃発とともに始まる
*題材映画「救命艇」(アルフレッド・ヒッチコック1943)、「眼下の敵」(デイック・パウエル1947)、「戦艦シュペー号の最後」(マイケル・パウエル、エメリック・プレスバーガー1956)、「鮫と小魚」(フランク・ヴィスパール1957)、「U47出撃せよ」(ハラルト・ラインル1958)、「ビスマルク号を撃沈せよ!」(ルイス・ギルバード1959)、「全艦船を撃沈せよ」(ドゥイリオ・コレッティ1960)、「マーフィの戦い」(ピーター・イエーツ1971)、「U・ボート」(ウォルフガング・ペーターゼン1981)、「ザ・ラストUボート」(フランク・ヴィスパール1993)、「U-571」(ジョナサン・モストウ2000)

・(1940年2月02日)斉藤隆夫 第75帝国議会で反軍演説 議員の圧倒的多数の投票により除名(3月7日)1942年総選挙で軍部などからの選挙妨害をはねのけ、翼賛選挙・非推薦ながら兵庫県5区から最高点で再当選返り咲き!
・(2月11日)皇紀2600年祝典 阿部定を含む多数の囚人が恩赦を受ける この年、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)登場(翌年に製造されたものは一式)
*題材映画「零戦燃ゆ」(舛田利雄1984)、「風立ちぬ」(宮崎駿2013)

・(3月13日)独ソ不可侵条約によりソ連がフィンランドに侵攻し(1939年11月30日)「冬戦争」フィンランドの抵抗は「雪中の奇跡」とよばれたが、ソ連との間に屈辱的な「モスクワ講和条約」が結ばれた
*題材映画「無名戦士」(エドフィン・ライネ1955)、「若き兵士たち」(ラウニ・モルベルイ1985)、「ウィンター・ウォー」(ペッカ・パリッカ1990)
・(4月09日)ナチスドイツ、ノルウェイとデンマークに侵攻(ヴェーザー演習作戦)クリスチャン10世とデンマーク政府 無条件降伏(4月9日)、コーン7世とノルウェイ政府は国外脱出(4月29日)、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグのベネルクス三国に侵攻(5月10日)
*題材映画「尼僧物語」(フレッド・ジンネマン1959)、「誇り高き戦場」(ラルフ・ネルソン1968)、「女王陛下の戦士」「ブラックブック」(ポール・バーホーベン1977.2006)、「Pastoraie1943(パストラール1943)」(ヴィム・フェルスタッペン1978)、「鯨の中のジョナ」(ロベルト・ファエンツァ1993)、「アンナとロッテ」(ベン・ソムボハールト2002)、 「戦場のレジスタンス」(トッド・コマニキ2003)、「ヒトラーに屈しなかった国王」(エリック・ポッペ2016)、「偽りの忠誠 ナチスが愛した女」(デビッド・ルボー2016)、「ザ・ハント ナチスに狙われた男」(ハラルド・ズワルト2017)、「ホロコーストの罪人」(エイリーク・スベンソン2020)
・(5月18日)1937年の第2次上海事変の結果、中華民国の新首都となった天然の要害の地、四川省の重慶への空爆(民間人への爆撃は、スペイン内戦でのドイツのコンドル軍団のゲルニカ爆撃に次ぐものとされる)が本格的になり「百一号作戦」開始 爆撃は次第に絨毯爆撃、無差別爆撃となっていき1万人規模の民間人の犠牲者を出した
 また、日本軍は、援蒋ルートの遮断などを目的にビルマに侵攻し、全土を制圧
・(5月20日)ナチスドイツ、ポーランド南部オシフィエンチム市(ドイツ語名アウシュヴィッツ)に「アウシュヴィッツ第一強制収容所」開所 1941年10月には、収容者増加の為、隣接するプジェジンカ村(ドイツ語名ビルケナウ)に「アウシュヴィッツ第二強制収容所ビルケナウ」建設 その後、マイダネク(ルブリン)強制収容所、ヘウムノ(クルムホーフ)強制収容所等を開所

・(5月23日)仏の作家 ポール・ニザン(35)、戦死 「僕は二十歳だった。それが人の一生で一番美しい年齢だなどと誰にも言わせまい」で始まる小説「アデン アラビア」が人気
・(5月26日)ポーランド侵攻後、ナチスドイツは、電撃的にドーバー海峡まで進行し 連合国はダンケルクに追いつめられる 英首相ウインストン・チャーチル、連合軍撤退作戦「ダイナモ作戦」を展開
*題材映画「激戦ダンケルク」(レスリー・ノーマン1958)、「ダンケルク」(アンリ・ヴェルヌイユ1964)、「つぐない」「ダーケスト・アワー」(ジョー・ライト2007.2017)、「ダンケルク」(クリストファー・ノーラン2017)
・(5月27日)100年前(1840年)のこの日、ヴァイオリンの超絶技巧奏者、ニコロ・パガニーニ(57)、死す
*題材映画「パガニーニ」(クラウス・キンスキー1989)、「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリン」(バーナード・ローズ2013)

・(6月14日)ナチスドイツ侵攻でパリ陥落 ド・ゴール将軍、英BBCで対独抵抗運動(レジスタンス)を訴え(6月18日)「自由フランス」(亡命政権)設立 フランス本国は、北部のドイツ占領地と南部のナチス傀儡ヴィシー政権成立で分断される パリの人々は大挙して南に避難(エクソダス)フランス降伏(6月22日)
・(6月15日)独ソ不可侵条約により、ソ連の赤軍がリトアニアに侵攻 エストニアとラトビアに侵攻(6月16日)バルト三国ではソ連の傀儡政権による恐怖政治 ナチスドイツのソ連侵攻後は、バルト三国はナチスドイツのホロコーストの対象に
・(6月00日)リヨンで3大抵抗組織といわれるコンバ、フラン・ティルール、リベラシオン・シュドが結成される また、ヴィシー政権が行った徴用を拒否して野に潜伏した若者の抵抗組織(標章はバスク風ベレー帽)マキが結成される
*題材映画「カサブランカ」(マイケル・カーティス1942)、「密告」(アンリ・ジョルジュ・クルーゾー1943)、「海の沈黙」(ジャン=ピエール・メルヴィル1947)、「禁じられた遊び」(ルネ・クレマン1952)、「パリ横断」(クロード・オータン=ララ1956)、「若き獅子たち」(エドワード・ドミトリク1957)、「抵抗」(ロベール・ブレッソン1957)、「女猫」(アンリ・ドコアン1958)、「学生たちの道」(ミシェル・ボワロン1959)、「黙示録の四騎士」(ビンセント・ミネリ1961)、「悪徳の栄え」(ロジェ・バディム1963)、「大列車作戦」(ジョン・フランケンハイマー1964)、「大進撃」(ジェラール・ウーリー1966)、「特攻大作戦」(ロバート・アルドリッチ1967)、「影の軍隊」(ジャン・ピエール・メルヴィル1969)、「小さな赤いビー玉」(ジャック・ドワイヨン1975)、「追想」(ロベール・アンリコ1975)、「ザ・パッセージ/ピレネー突破口」(J・リー・トンプソン1978)、「ブリキの太鼓」(フォルカー・シュレンドルフ1979)、「終電車」(フランソワ・トリュフォー1981)、「さよなら子供たち」(ルイ・マル1987)、「主婦マリーがしたこと」(クロード・シャブロル1988)、「怪人プチオの密かな愉しみ」(クリスチャン・ド・シャロンジェ1990)、「リュシー・オブラック」(クロード・ベリ1997)、「シャーロット・グレイ」(ジリアン・アームストロング2001)、「レセ・パセ自由への通行許可証」(ベルトラン・タヴェルニエ2002)、「パティニョールおじさん」(ジェラール・ジュニョー2002)、「ピエロの赤い鼻」(ジャン・ベッケル2003)、「ボン・ヴォヤージュ」(ジャン=ポール・ラブノー2004)、「デイズ・オブ・グローリー」(ラシード・ブシャール2006)、「イングロリアス・バスターズ」(クエンティン・タランティーノ2009)、「シャトーブリアンからの手紙」(フォルカー・シュレンドルフ2012)、「フランス組曲」(ソウル・ディブ2015)、「少女ファニーと運命の旅」(ローラ・ドワイヨン2016)、「永遠のジャンゴ」(エチエンヌ・コマール2017)、「アーニャは、きっと来る」(ベン・クックソン2019)、「沈黙のレジスタンス 〜ユダヤ孤児を救った芸術家〜」(ジョナサン・ヤクボウィッツ2020)

・(7月07日)奢侈品等製造販売制限規則(ぜいたく禁止令)「ぜいたくは(素)敵だ」と 昭和20年まで戦争の影響を受けた銃後の生活が続く
*関連映画「ハナ子さん」(マキノ雅弘1943)、「一番美しく」(黒澤明1944)、「また逢う日まで」(今井正1950)、「二十四の瞳」(木下恵介1954)、「子供のころ戦争があった」(斎藤貞朗1981)、「美しい夏キリシマ」(黒木和雄2002)、「母べえ」「小さいおうち」(山田洋次2008.2014)、「少年H」(降旗康男2012)

・(7月10日)ドイツ空軍の爆撃機・戦闘機がイギリス本土空爆開始(バトル・オブ・ブリテン)英空軍戦闘機と激しい空中戦 イギリス本土上陸は中止される
*関連映画「スピットファイアー」(レスリー・ハワード1942)、「壮烈303戦闘機隊」(フーベルト・ドラペラ1960)、「空軍大戦略」(ガイ・ハミルトン1969)、「ハノーバー・ストリート」(ピーター・ハイアムズ1979)、「戦場の小さな天使たち」(ジョン・ブアマン1987)、「ダーク・ブルー」(ヤン・スヴェラーク2002)、「人生はシネマティック!」(ロネ・シェルフィグ2016)

・(7月18日)杉原千畝、リトアニアのカウナス領事館でナチスドイツの迫害による欧州各地からの難民約6000人にビザ(通過ビザ)を発給
*題材映画「六千人の命のビザ」(渡邊孝好2005)、「杉原千畝 スギハラチウネ」(チェリン・グラック2015)

・(8月02日)日本軍、中国華北で抗日ゲリラ対策、特に共産党の八路軍拠点地で、三光作戦(殺しつくす、焼き尽くす、奪い尽くす)開始される
*関連映画「土と兵隊」(田坂具隆1939)、「戦ふ兵隊」(亀井文夫1939)、「春の河、東へ流る」(ツァイ・チューション1947)、「真空地帯」(山本薩夫1952)、「人間の条件」(小林正樹1959~1961)、「独立愚連隊」(岡本喜八1959)、「春婦伝」(鈴木清順1965)、「地道戦」(Ren Xudong1965)、「兵隊やくざ」「赤い天使」(増村保造1965.1966)、「一人と八人」(チャン・チュンチャオ1984)、「海と毒薬」(熊井啓1986)、「紅いコーリャン」(チャン・イーモウ1987)、「黒い太陽七三一戦慄!石井七三一細菌部隊の全貌」(ムウ・トンフェイ1987)、「太陽の帝国」(スティーブン・スピルバーグ1987)、「晩鐘」(呉子牛1988)、「鬼が来た!」(姜文2000)、「戦場に咲く花」(蒋欽民2000)、「チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道」(ロジャー・スポティスウッド2008)、「キャタピラー」(若松孝二2010)

・(8月21日)ソ連を追われメキシコに亡命したレフ・トロッキー(60)、暗殺される(一時フリーダ・カーロの「青い家」に滞在)
*題材映画「暗殺者のメロディー」(ジョセフ・ロージー1972)、「フリーダ」(ジュリー・テイモア2002)

・(9月12日)アルタミラ洞窟壁画(スペイン)に並ぶ美術(フランコ・カンタブリア美術)、ラスコー洞窟壁画(フランス西南部ドルドーニュ県)が発見される

・(9月00日)「北アフリカ戦線」 9月のイタリア軍によるエジプト侵攻から1943年5月のチュニジアの戦いにより枢軸国軍の壊滅・ヨーロッパ本土への撤退までを指す
*関連映画「サハラ戦車隊」(ゾルタン・コルダ1943)、「砂漠の鬼将軍」(ヘンリー・ハサウェイ1951)、「砂漠の鼠」(ロバート・ワイズ1953)、「撃墜王 アフリカの星」(アルフレート・ヴァイデマン1957)、「にがい勝利」(ニコラス・レイ1957)、「ロンメル将軍の秘密」(ヴォルフガング・シュライフ1958)、「空挺師団」(ドゥイリオ・コレッティ1959)、「トブルク戦線」(アーサー・ヒラー1967)、「砂漠の戦場エル・アラメン」(ジョルジオ・フェローニ1969)、「大侵略」(アンドレ・ド・トス1969)、「パットン大戦車軍団」(フランクリン・J・シャフナー1970)、「ロンメル軍団を叩け」(ヘンリー・ハサウェイ1970)、「砂漠のライオン」(ムスタファ・アッカド1981)、「パットン最後の日々」(デルバート・マン1986)、「イングリッシュ・ペイシェント」(アンソニー・ミンゲラ1996)、「炎の戦線エル・アラメイン」(エンツォ・モンテレオーネ2002)

・(9月27日)日独伊三国同盟締結 
・(1941年4月13日)日ソ中立条約締結
・(10月12日)大政翼賛会発足
・(11月02日)大日本帝国国民服令が公布 一般にも国防色の国民服が奨励
・(1941年3月01日)国民学校令 義務教育が8年とされ、国民学校初等科、高等科に 中等学校の新入生の制服も男子は国民服、戦闘帽に
・(10月11日)自由律俳句の俳人、種田山頭火(57)、松山市「一草庵」で死す 「酔うてこほろぎと寝ていたよ」「けふもいちにち風を歩いてきた」「こころすなほに御飯がふいた」「まつすぐな道でさみしい」「また一枚脱ぎ捨てる旅から旅」「分け入つても分け入つても青い山」

・(12月21日)米の作家 F・スコット・フィッツジェラルド(44)、死す
*原作映画「雨の朝巴里に死す」(リチャード・ブルックス1954)、「夜は帰って来ない」(ヘンリー・キング1961)、「ラスト・タイクーン」(エリア・カザン1976)、「華麗なるギャツビー」(ジャック・クレイトン1974)、「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」(デビッド・フィンチャー2008)、「華麗なるギャツビー」(バズ・ラーマン2013)
・この年、最初のマクドナルド(McDonald’s)米カリフォルニア州サンバーナーディノでマクドナルド兄弟が開業
*関連映画「スーパーサイズ・ミー」(モーガン・スパーロック2004)、「ファーストフード・ネイション」(リチャード・リンクレイター2006)、「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ」(ジョン・リー・ハンコック2016)
・「風と共に去りぬ」(ヴィクター・フレミング1939)で、ハティ・マクダニエルがアカデミー助演女優賞受賞 黒人として初のアカデミー賞受賞者となる

・第17回キネマ旬報ベストワン「小島の春」(豊田四郎)、「民族の祭典」(レニ・リーフェンシュタール)
・第13回アカデミー作品賞「レベッカ」(アルフレッド・ヒッチコック)